我が名はカサンドラ

先日、友達と食事をしていて、くしゃみが出たときに、ふと思いだしました。
ま、当然くしゃみがでるときは、手やハンカチなどで口を押さえるとか、せめて顔をそむけて飛沫が飛び散らないようにという配慮をしますわな。

私が小学生のときの事です。私の母は昔から花粉症で、しょっちゅう大きな声でくしゃみをしていました。
近所中に響き渡っているようで、私のくしゃみは有名なのよ、と母自身がよく私に言っていました。

それだけならよいのですが、問題は母がくしゃみをするときに、口をおさえたり、顔を背けたりしないことです。
とくにずーっと気になっていたのは母はくしゃみをするとき、テーブルの上に食物が載っていても、そこへ向かって平気でくしゃみをするんですよね、、、。
本人はかわいたくしゃみだし、風邪ではないので気にしていないようですが

つばが飛ぶじゃん！気持ちわるいじゃん！とずーっと思っていました。

ある日、意を決した私は母の気分をできるだけ損ねないように「お母さん、くしゃみをするときは手で口をおさえてよ。」と優しくいいました。

ソレに対する返事が「生意気な事ばかり言いやがって！」でした。ギロリとにらみつけられました。

もう意味が分かりません。いつも生意気だとか色気づきやがってとか、その件と関係ないことを突然言い始めるのですがその日もそうでした。

「だって、つばが飛ぶじゃん、、、」と言うと「あーあーすみませんでしたね！！！」と不愉快丸出しに言いました。

さてその後が問題です。それから母は私の一挙手一投足をじーっと観察し続けていました。

何のためにか？　仕返しするためのあら捜しです。一つ何かを言われたら、必ずそれと似たようなことで仕返しをしないと気がすまない。それが母でした。

２，３日して何のネタかは忘れましたが、とにかく母は私が汚くて不注意な事をしている、と見咎め、鬼の首をとったようにそれを指摘してきました。手放しくしゃみよりももっと微妙な事だった気がします。

なんでもいいのです。相手に仕返しをしてやった。これでおあいこだ。と思えることが母にとって大切なのです。母は、「お前だって不注意で汚いじゃないか！何様のつもりだ！」と命の限りに叫んで私を怒鳴りつけて、気が済んだようでした。

当時私小学生。多分１０歳くらいでしょうか。母４０歳。、、、この時点で精神年齢は私の方が上だったのかもしれません。アスペとはこのように人を育てる能力が極端に低いものなのです。